人間は痛みに支配されるのか

(このブログには痛い描写が含まれます。自己責任でお願いします)

強迫性皮膚摘み取り症をご存じですか?

 

ストレスを感じてしまうと無意識に爪を噛んだりささくれを剝いてしまう精神的な病気の一種です。

治療法としてはストレス緩和のため躁うつ病の治療薬接種や、手に意識を向けさせないよう手袋をするなどがありますが、確実な方法はないのが現状です。

親の多くは単なる幼少時の癖だと思っている人もいますが、病気の可能性も考える必要があります。

 

 

 

かくいう私もこの病気でした。小学2年生から高校3年生まで続きました。今も完全に治ったわけではなくごくたまに剥いてしまうことがあります。原因としては日々の多忙さが引き起こすストレスだったのかもなと思います。

 

この病気の怖いところは無意識でしてしまうことです。気づいたら口に手を持っていき、ささくれをいじっています。親からやめろと何度も言われ、自分でもしないようにしてもどうしても剥いてしまう、この自分の意思の弱さにさらにストレスを感じ剥く、という悪循環でした。

 

もしこの病気で治したいと悩んでいる方がいらっしゃたら何かのきっかけになると幸いです。

 

 

 

 

この悪循環を断ち切ったのは

・規則正しい生活

・ハト麦

・ヨクイニン

です。これを意識し始めたのは腫瘍と感染性イボの治療です。

つまり痛い目にあい皮を剥くのをやめたわけです。

 

 

 

 

腫瘍ができた経緯としては

 

爪の端を根本まで剥く→爪が伸びる→爪が伸びる段階で肉が邪魔する→肉を爪が刺す状態が続く→炎症により腫瘍ができ激しい痛み&血ではない謎の液体が垂れ流れる

結局、肉に邪魔され中途半端に伸びた爪の端を、指を切開し根元から切る手術をしました。この時の名残で左足の親指の爪の面積が右足より狭いです。術後がやばくて歩くたびに激痛が走りました。

 

 

 

 

まあ、こんなに痛い思いをしたらさすがにもう剥かないと思うじゃないですか。

 

 

 

 

 

剥くんですよね。

 

足は剝かなくなりましたが、手は依然として剝いてました。

このころには爪の質が変わりかなり弱くすぐ割れるようになりました。さらに剥きすぎで中指先が変形し始め、いびつな形になっていました。

 

 

 

そして1年後に手に感染性のイボができ始めました。私史に残るIBO BATTLE開幕

イボは傷口から細菌が入ることででき、しかも感染性のイボはイボ菌により体の他の部位に転移したり、同じタオルを使うことで他人にも感染します。

治療としては患部を液体窒素で焼きかさぶたをつくり、かさぶたごと取る、というのが一般的です。これが本当に痛いです。麻酔などはしないので焼くときも痛いし術後数日は常に激しい痛みが襲いますし、その後も少しの振動で痛いです。しかも2,3回に分けて焼くため、「少し痛み引いてきたかな」という頃に次の施術があります。終わらない地獄です。

隣の指に転移が続き、結局2か月ほどずっと治療していました。おいイボ、指巡業を許した覚えはない。

 

3本目の治療の時に先生からストレスの負荷により免疫力が下がってると感染しやすいと教えてもらいました。その時期は毎日寝不足で生活リズムが狂っていたのでそれが原因かもしれません。正直もっと早く教えてほしかった。

 

イボの再発を防ぐために、規則正しい生活をこころがけストレスがたまらないようにしました。漢方に詳しい先生に相談したところ、ハト麦が聞くと聞いたのでハト麦茶をひたすら飲みヨクイニンも飲んでいました。そんな生活を続けていると、あれだけ巡業してたイボがまじでできなくなりました。ありがとう先生。

 

約10年間、強迫性皮膚摘み取り症が治らなかった私が自分の意志で剥く行為をやめられたのは薬ではなく、結局「腫瘍やらイボやらで痛い思いなんかもう二度としたくない!」という恐怖心だったのです。

人間を突き動かすのはプラス思考よりマイナス思考だって桜木先生もドラゴン桜で言ってたもんな。

 

 

そして現在、今妹が皮を剥くことをやめられず両親から注意される日々を送っています。ここ1年くらいずっとこの状態が続いているのでどうにかしてあげたいと思っていますが、ほぼ毎日塾や習い事など忙しいのでそこからのストレスが原因ならいくつかやめていいと思うのですが、姉の私に決定権はありません。

 

 

「根性でやめられる」と思い込んでいる親への説明と妹のカウンセリングをしてあげたいのですがこの話をすると避けられます。

どうしたもんか…